矢口真里・吉澤ひとみディナーショー@赤坂シュビア(前半)

真昼の日光が差し込んで、それはそれは特別な空間でございました。

青春時代1, 2, 3!

バンドの演奏にあわせて、白いワンピースの矢口と黄緑色のドレスの吉澤さんが入ってくる。その瞬間ぱあっと光が見えて、それだけで満面の笑みになってしまう。そして歌のはじまり。この曲はやるだろう、となんとなく思っていたけど、こんなに格好よくやるとは。まさかハモるとは。矢口すごい。合いの手を入れたくなりつつ、もう楽しくって口が半月のかたちで固まったまま。

MC

ふたりはモーニング娘。でいろいろなユニットをやってきたので、なつかしい曲を歌っていきます、と矢口。
矢「お昼だし光が入ってきていいですね」
吉「ディナーショーというか、ランチショーですね。皆さんの顔がすごくよく見えますよ」
矢「昨日の昼は、食事のあとのせいか、寝ちゃってる人もいましたね」
吉「見えてますから、気をつけてください!」

乙女パスタに感動

そうこなくっちゃ、という選曲だね。期待通りのかわいいかわいいよっすぃ〜が見られる。これまた合いの手を入れたくなる。じっと見ていたいけど、ふたりが大きく手をたたくので、一緒にたたく。

晴れ雨のちスキ

ふたりの柔らかくて伸びのある声がとても心地よい。そしてサビの高音がまるくおさまるところ、よっすぃ〜ははかなげで矢口はゆったりしていて、それぞれにぐっとくる。矢口のハモりも安定して歌を支える。このふたりでさくら組、なんて考えたこともなかったけど、確かに生粋のさくら組だ。今日いちばんよかった。

MC

矢「さくら組は5年前ですね」
吉「そんなに前!」
矢「さくら組ではツアーもやったんですが、私はすごく楽しかったので、今でもときどきDVDをみたりするんです」
吉「へ〜」
矢「へ〜って、楽しくなかったの?」
吉「え!? いやそんなことないよ、さくら組は、ほら、『晴れ雨のちスキ』と、あと、え〜と、そうだ、『さくら満開』をやったよね」
矢「そんなのここにいる皆さんだって知ってるよ!」
吉「あ、そうだね、じゃあPVの話をしよう。『さくら満開』のPVはですね、まあ「好き」って歌なので、顔とかしぐさで気持ちを表さなきゃいけなくて、それがすごく難しかったですね。洗濯物干して「好き」を表現して、って言われて、「どうすればいいんですか!?」って。安倍さんとかはかわいくやるんだけど」
矢「よっすぃ〜だってかわいかったよ」
吉「いや、洗濯物なんて、こうバサッとやって、ボン、でしょ(竿に干して洗濯ばさみでとめるしぐさ)。まあ、編集でそれらしくしてもらったんですけどねえ」
矢「私は水まいた。こう、パァッと」
吉「あー私もそういうのがよかった」
矢「でもこれがまた難しくて、水がパァッとならずにボテッと落ちちゃうんだよね。そうするとカメラにきれいに写らないから、何十回もやりました」
吉「あとね、私はハンカチを噛んだ」
矢「噛んでたね!」
吉「あれが本当に恥ずかしくて。だって、今、ハンカチなんて噛まないでしょ? 昭和の人は噛んでたのかもしれませんが、平成の人はねえ」
まさか5年前のPVの裏話が出るとは。私も噛むのはすごく気になっていたので、うんうん頷きながら聞いてしまった。
吉「それにしても、本当にひとりひとりの顔がよく見えます」
矢「すごく楽しそうに見てくださっていて、安心します」
吉「みんな、いい顔してるよ!」
矢「すごい上から目線!」
吉澤ソロの前のMC。
「1年前の今日、私はモーニング娘。を卒業しました。さいたまスーパーアリーナ、来てくれた方いますか?」
ここでほとんどの人の手が上がって、よっすぃ〜目を丸くする。私もびっくりした。
「ありがとうございます、でも上がってない方もいますね、じゃあ行けなかったけどDVDで拝見しましたって方は? あ、ありがとうございます」
「あのとき、私はすごく緊張していました。リンリンとジュンジュンのお披露目があったから中国語の自己紹介を練習しなきゃいけなかったし、卒業式で何を話すかずっと考えていて。人前で話すと結構グダグダになっちゃう方なのにひとりで話さなきゃいけない、誰も助けてくれない。でも、なるようになる、って思いました」
「ステージに出たら皆さんが白いペンライトを持ってくださっていて、本当に感動して、でも歌わなきゃ、って歌って、セレモニーになって、ひとことずつメッセージをもらって、I WISHも大好きな歌だからぐっときて、でも仲間と歌うのは最後だとかは思わないようにして、だってそのあともほら、最後の「青空がいつまでも続くようであれ」(とかまちがって言ってたよ)まで歌わなきゃいけないから。泣かないって宣言していたし。皆さんのおかげで、卒業式は成功したと思います」
「モーニングを卒業したら、ファンの方も「じゃあ他の子」って浮気しちゃうかな? と思っていたけど、1年たってもこうして来てくださって、本当にうれしいです。ありがとうございます。1年あっというまで、これからもこんな感じでいくと思うので、よろしくお願いします」
「これからソロで2曲歌わせていただくんですが、まず1曲は中尾彬さん……あぁ! また間違えた!(天井を仰ぐ)これまで2回とも「な、て、な、て、中尾…」って間違えてるんですよ! 寺尾聰さんの『ルビーの指環』です。渋いメロディーが昔から好きなんです」
「もう1曲は内田有紀さんの『幸せになりたい』です。内田有紀さんはあこがれの存在で、ああなりたいなあって思ってました。私が5, 6年生のとき、もう20歳くらいだったのかな、大人ですよね。いま自分がその「大人」の年齢、もう23ですから、になって、小学生があこがれるような存在か? っていうと……。まず言葉遣いが悪いですから、ハロモニで保育園に行ったときも、「ひとみ先生はやさしいけど言葉遣いが乱暴」って園児にも言われちゃいましたから。これから言葉も直していきつつ、「フランス料理は外側から」みたいなマナーも覚えていきつつ、がんばっていきます」

ルビーの指環

確かに渋い、でもはまってる。おじさんの歌もいけるんだなあ。

幸せになりたい

でもやっぱり女の人の歌は格別だなあ。トクトクと、伝わってくるものがある。
長すぎるので明日に続きます。