Hello!Project 2009 Winter エルダークラブ公演 〜 Thank you for your LOVE! 〜 @中野サンプラザ

卒業するんだと納得する、総決算ライブ。もうここからは新しいものは出てこないんだな、と思った。あちこちに流れていた物語もいつのまにかすり減ってしまって、「またこんなのが見られるなんて」という禁じ手は使い果たした。こうなると個々の人のかわいさやがんばりに注目するしかなくて、ひな壇ばかり見ていた。
「十年たっても変わらず歌う裕ちゃんをガッツポーズで励ますなっち」とか、
「ひとり身を乗り出してあややをガン見する、かわいい子好きな里田さん」とか。
飯田さんもまこともミキティも、何事もなかったかのようにそこにいるし。もうこれ以上の物語はつくられない。あややの骨折くらいしか受け入れられない、刹那的な舞台だった。
それでも過去の物語はちゃんと使う。「あのとき君は若かった」のコーナー、11日昼の二回目は松浦さん。MCは吉澤さんで、お、忘れかけていたよしあやが今年も! と、静かに盛り上がる。オーディションのときの映像を見せられたあと、
「隣で梨華ちゃんが『かわいかったね』って言うんですよ」
と憤慨する松浦さんに、
「今もかわいいですよね」
と皮肉のような吉澤さん。よしあやというより、いしよしだった。
そして夜の二回目は、予想通り石川さん。デビュー直後の映像で辻ちゃんが隣にいたり、初の武道館でよっすぃ〜が一瞬映ったり。
「私もよく知っている映像でしたが」
と吉澤さん。
「あの、私は『自分大好き』なので、昔の映像もよく見るんですが」
という石川さんに「知ってる」とつっこみを入れたり、見本のようないしよしだった。物語が全部消えたあとに、こういうのが残っていると安心する。ということを二人もよくわかっているだろう。オープニングのI WISHもふたりで始まったり、エルダー卒業はいしよしの解禁なのかもねえ。
「あどけない中にも眼力がある」
とMCまことが言っていて、初めて彼の言葉にうなずいた。
ちなみにミキティの回は、まことの
「か弱い女の子ががんばっている感じで」
というコメントに
「いや、か弱くはなかったです」
と言い切るミキティが恰好よかった。ミキティを見たのは実に吉澤さん卒コン以来だけど、全然変わらない。「ブギートレイン」もすごかった、「シャニムニ」で照れていたのがうそのようなやりきりっぷり。ひな壇でコンコンと吉澤さんが手のフリをしているのもかわいかった。
総決算の趣のなか、カントリー娘。がなかったのが残念だった。里田さんが忙しいなか来てくれただけでうれしい、と思うこともできるけれど。美勇伝を一瞬で復活させるくらいなら、現存ユニットはやらなきゃねえ。
「すごい盛り上がってますね、私のプライベートも含めて、最近で一番の盛り上がりです!」
と当のカントリー娘。音楽ガッタスのMCで言っていて、
「プライベート!?」
「仕事でしょ!?」
いしよしから突っ込まれていた。今年もおもしろければいいかあ。