踊れ!

帰り道、思いついて新宿で降りる。ヨドバシカメラにはなかった、ビックカメラにはたくさんあった。モーニングカレーを持ち帰る。
大学生の頃は椎名林檎が好きで、新盤が出るとなれば予約して、発売日を指折り数えていた。アルバムを買ったその日から生活の色が変わるくらい依存していた。
いま、モーニング娘。よっすぃ〜に対しては、そこまで切迫したものはない。今日はたまたま発売日だっただけだ。私が椎名林檎に求めていたものと、吉澤ひとみに求めてているものはちがう。ふたりがやっていることもちがう。
椎名林檎が「罪と罰」と「ギブス」を出したとき、彼女の出演する番組では必ずモーニング娘。が「恋のダンスサイト」を歌っていた。うっとうしかった。でも何度も何度も見るうちに、彼女たちが一瞬をのがさず笑顔を向けてくること、短いフレーズに精魂をこめて歌っていることに気がついた。もっとゆっくり見てみたいな、と思った。
「恋のダンスサイト」のあと、司会者が椎名林檎に「どうですか? モーニング娘。は」ときいた。「いやーすごいですね」とかあたりさわりなく答えていた。あのときは「そんなこときくなよ」と思ったけれど、「アイドルを下に見るアーティスト」という構図は私が勝手に感じたものだった。椎名林檎にできることはモーニング娘。にはできないけど、逆もまた同じ。そして、今の私は、モーニング娘。ができることにひかれている。
モーニング娘。コンサートツアー 2006 秋 踊れ!モーニングカレー [DVD]