握手した

よっすぃ〜を見て元気そうだとかあれは無理してるんじゃないかとかいうのは好きじゃなくて、笑っていれば一緒に笑いたいし、泣いていれば一緒に泣きたい。よっすぃ〜の差しだしてくれるものを、そのまま受けとりたい。悲しいことがあるのを知っているからこそ、深読みはしたくない。
今日のよっすぃ〜は、美しかった。笑顔にいつになく不安を感じたけど、そのぶんよけいに美しかった。イベントのときは
「みなさ〜ん」
と大声で呼びかける、モーニング娘。のリーダーのよっすぃ〜だったけど、握手会になったらひとりのただただ美しい人が、なぜか悲しげに、たくさんの人々に応対しているように見えた。
光井ちゃんの近くまで来たとき、あ、私、美人って苦手だったんだっけ、と思いだした。
化粧の濃い人も。
無防備な私の内面まで見透かされるようで、こわいから。
「これからもよろしくね」
と言おうかと思っていたけれど、「?」という顔をされたりしたらもうだめ、無邪気に好きでいられなくなる、と察する。あいまいな逃げの言葉はやめて、自分の全部を投げだして、一言伝えた。
よっすぃ〜の沈黙は、やっぱり「?」だったのか。
それとも厳粛に受けとめてくれたのか。
深読みはやめる。でも、言いたかったもう一言、「今日はよっすぃ〜に会いに来ました」というのは、伝わったと思う。
よっすぃ〜が私の顔をまっすぐに見返してくれたことも、妄想じゃない。
よっすぃ〜」って呼びかけられたのも、よかった。