吉澤ひとみ・里田まいカジュアルディナーショー@広尾ラ・クロシェット

記憶をたどって加筆訂正中です。
前から二番目のテーブルで、それでも遠いような気がしてやきもきしていたけれど、出てきたら近かった! いつもより大きかった! ふたりとも結婚式の招待客みたいなドレス。よっすぃ〜は玉虫色(?)で、まいちんはピンク。ノースリーブのワンピースで、胸の下でリボンを結んでいる。足が細い。

[1.歩いてる]

歌いだした瞬間、ああ今日はふたりが選んだ歌を歌うんだねとうれしくなった。笑顔でたくさん客席を見てくれる。

[2.いいことある記念の瞬間]

うれしくて楽しくてばかみたいに笑って見ていた。と、突然ふたりが歩きだす。まずはまいちんがこちらに来る。パカーっと大きく笑って花みたい。みんなにこにこして迎える。手を振ったりする。次によっすぃ〜よっすぃ〜はまいちんより遠くを見ていて、どこと目が合ってるのかわからない感じで。見守る。

[MC]

:今日のディナーショーのテーマは「出発」です
:まあ私はもう少し前から出発してるわけなんですけど。春ですし
:春だよね! 暑いよね
:今日は暑かったね
:Tシャツでもイケたよね
:そんなわけで、新しい第一歩を踏みだしている私たちです
:私は5月6日にさいたまスーパーアリーナモーニング娘。を無事に卒業しました
:行けなかったんです。無念で
:残念だったねー、羽を見て欲しかったわ
:次の日スポーツ新聞を読んで、泣かなかったって書いてあって、あーさすが強いなーと
:あのね、楽しすぎて泣くひまがなかったの。楽しくて笑いすぎて、(涙が?)顔中広がってる感じだった。鼻の穴とか絶対開いてたよ。ファンの皆さんが白いサイリウムを持ってくれて、すっごくきれいだった。残念だったねー
:まあ、今日来てくださったなかにも行けなかった方はいらっしゃるかと思いますが
:よかったらDVDを見てください
(友だちなのに、仕事仲間なのに、自分でスポーツ新聞を買いに行って知るまいちん! 楽しすぎて泣かなかったというのはいい話だなあ)

[3.元気を出して(竹内まりや)]

:次はソロコーナーといいますか……ソロなんですけれども
:いってらっしゃい!
:いってきます! みててね!
:きいてるよ
(歌いこんだ貫禄があった。ひとりの方が声が大きく感じる)
:これは大好きでカラオケでもよく歌うんです。ディナーショーのまえに、歌いたい曲を提出したんですけど
:提出ってプリントみたい
:で、この歌を書いて。これはですね、二、三年前かな?
:もうそんなになるかー
:アヤカと三人でカラオケに行って
:たぶんそのころ私が元気なく見えてたんですね
:私が「元気を出して」を歌って。人生はあなたが思うほど悪くない〜
:そしたらなんか「ウッ」ってきて、アヤカがこう(肩をぽんとたたく)してきて
:三人でわーわー泣いてましたね。だって「元気を出して」なんて言うの恥ずかしいし、歌って泣かせたら私の勝ちみたいな
:勝ちって!
:伝わったってことだから

[4.負けないで(ZARD)]

よっすぃ〜のソロ。
:じゃあ、次はなつかしい曲を。あの、これ邪魔で見えにくくてすみません、前のお三方。ネタ帳です(譜面台を指して)
(かん〜じて〜ねみーつーめーるーひ〜とみ〜♪にいちいちドキドキする。この人は何曲「ひとみ」と歌ってきたんだろう)
:これはモーニング娘。の4期オーディションのときに歌った歌です。あのとき、確か88番だったのかな? 「88番、吉澤ひとみ「負けないで」」(棒読み)っていうの覚えてます。ASAYANでね。8が好きで、覚えてるんだけど。どうして「負けないで」にしたのかはわからないけど、やっぱり「負けないで」って思ったんでしょうね
:自分に?
:そう。自分を「負けないで」って励ましてた
(「人生は自分との闘いじゃ〜!」を思いだす。「見つめる瞳」っていう歌詞があるから選んだんじゃないの?)
:なんか今日は銀座みたいだね〜
:銀座!?
:髪型とかさあ。私は池袋
:なんで!?
:このまえこういう系の恰好をしてたとき、池袋だねって言われたの
:ふ〜ん

[5.パワーソング(シャランQ)]

[6.愛は勝つ(KAN)]

次は大先輩の曲を、と言われしかも二曲もあるのでちょっとがっかりする。「パワーソング」はよっすぃ〜が飛ばして「ん?」とふたり顔を見合わせていた。あとで「何の役にも立てずすみません」とまいちん。
:これは大先輩たちの曲ですね。二曲とも元気が出ますね。「パワーソング」は、前ハローのみんなでシャランQさんのライブに行って、そのときすごく盛り上がった曲です
:「愛は勝つ」は、今日あらためて歌詞がいいなあと
:さっき言ってたね
:本当にいい歌詞だなあと思って。小さい頃からきいていて、誰もが知ってる曲じゃないですか?
 替え歌なんかもあったし
:え?
:知らない? どんなだっけなあ……こんにゃくとか出てくるんだよね(譜面台の歌詞を見つつ)どんなに困難でくじけそうでも……どんなにこんにゃくで……とか
:何それ! 失礼じゃない!
:本当にあるんだよ! (客席から「知ってる」と声)ほら、ここのみなさんも半分くらいは知ってる
:そんなの小学生じゃん
(私もききながら替え歌のことを思いだしていました。)

[7.春の歌]

次は春らしい曲を、ときいて期待していたら、始まってくれた。最初のフェイクで全身がぞくぞくした。すごい! よっすぃ〜のお腹がふるえているのが見えた。細い体から出てくる振動が、じかに伝わってきた。自分もふるえた。ものすごく色っぽかった。サビでは今日初のハモりもあって、これまたきれい。

[8.北海道シャララ]

サビの「ほっかいどう〜」の掛け合いがどちらの声もききたくてもどかしくてたまらない。

[9.愛の種]

「さあ出かけよう」と歌われてうきうきする。十周年に卒業した人がこの歌を選んでくれたことがうれしい。
:三曲、ザ・春! でしたね〜
:「春の歌」はモーニング娘。のアルバムの曲ですね
モーニング娘。の「愛の第6感」です
:コンサートで歌ってたでしょ? あのときカントリーも一緒に回らせてもらってて、フェイクがすごくかっこいいなあと思ってました
:こうやってモーニング娘。の歌を歌ってると、なんか不思議な感じで。なんだろう、物まね? 歌合戦? あのね、卒業生がモーニング娘。のコンサートに行くと、みんな踊るんですよ。でも、私はぜったい踊らない!(えぇ〜〜〜と客席から激しいブーイング)いや、踊っちゃうか。音楽がきこえるとつい体が動いちゃうんですよ。外でも、「ダダン! チャーララララララ〜」(悲しみトワイライト!)ってきこえたらついこう(くっと顔を上げてニヤリとする)なっちゃうし
:わかるなあ。私はモーニング娘。の経験はないんですが、音楽がきこえると動いちゃうよね
:だからみなさんも、たとえば電車のなかで……電車ではないか
:電車でかかることはないよね
:ないですね
:でもみなさんもきこえたら踊っちゃうこととかありますよね
:音楽ってすばらしいですね〜(バンドメンバーの紹介に入る)
(音を楽しむと書いて音楽でした。よっすぃ〜が懸命にモーニング娘。との距離を測ろうとしているのがよくわかる。モーニング娘。の経験がないまいちんについても考えたくなる。)
:キーボードの○○さんは「負けないで」のときこうやって手をたたいてくれてたんだよ
:え? キーボードは!?
:だからキーボードが休みのとき!
:あー(びっくりした)
:こんなふうに、バンドの方々にはいろんな意味で支えていただきました
(いちいちおもしろい。しかしこのふたりのバックをつとめるのは大変だろうなあ。ぼけぼけで。でも幸せですか?)
:では次が最後の曲です。(静かな、しかし心からのブーイング)ありがとうございます。じゃあ最後にこれからの目標をきいてみましょうか
:この一年間で本当にいろんなことがあって、新しい自分をたくさん発見して……自分のことは自分が一番よく知っているはずなんですが、みなさんもきっと知らない自分もいると思いますよ? だからこれからもいつも笑顔を心がけて、新しい自分を見つけていきたいなあと……なんでみなさん笑ってるんですか!?
:すごくいいこと言ってるんだけどさ、新しい自分ってさー、ヘキサゴンで「え!? なんでこんな言葉が出てくるの!?」みたいなことじゃないの? そういうふうに聞こえちゃった。人のこと言えないんだけどね
:もう
:私はモーニング娘。を卒業して初めて、みなさんの前で歌っています。音楽はすごく好きだからこれからもずっと歌っていきたいと思っています。今まではモーニング娘。吉澤ひとみで、仲間に支えられていて、歌とかお芝居とかコントとかもやってきたんですけど、一人になるとぜんぜん違うので、また初めから勉強しなおすつもりでいます。新しいことに挑戦するとき、大丈夫かなあって不安になると、いつもこういう場を、みなさんのことを思いだすんです。あーあれ楽しかったよなあと思って、また楽しいんだろうなあと思うと、やる気になります。これからも応援よろしくお願いします
何日君再来を見て、アイドルの場面はもちろん、発声や掛け合い、姿勢や度胸に今までの経験が生きてるなあ、吉澤ひとみは本当に芸能人なんだなと思った。「モーニング娘。」という肩書きをとっても、芸が身についている。それでも「初めから勉強しなおす」というのはピンの芸能人として本当に覚悟を決めたってことだよね。たのもしい。どうか勉強の機会がたくさん訪れますように。そして芸能人であることが「ファンの元にいる」ことと相変わらずセットになっている。こういう場がなくなって私たちの声がきこえなくなったら、よっすぃ〜はさっさと姿を消してしまうかもしれない。そんなわけないじゃーんと思いつつ、どこかではやっぱり本気なんじゃないかと期待して、心配している。
:あとね、もしまたふたりでディナーショーがあったら
:あろうよ
:あろうよ? またあったら、遊びに来てくださいね。あの、この場にはいつもなぜかアヤカがいなくて
:ねえ! 来ちゃいけない事情でもあるの!?
:で、考えたんですけど、ひとみのH、アヤカのA、まいのMをとって、HAMっていうのはどうですか?
:HAM!?
:やりたいよね。ユニット組んじゃおうか
:それっってニッポンつけたら日本ハムだよ!
:え〜? いや、楽天イーグルスを応援しなきゃ!
なんでニッポンをつけなきゃいけないのか全然わからない。
:それでは本当にラストの曲です。きいてください。"I WISH"

[10.I WISH]

「きいてください。"I WISH"」というフレーズを、これまでにも何度もきいた。私にはとても想像できないくらいに、大切な大切な曲なんだな。まいちんが歌詞をまちがえて、よっすぃ〜が顔で訴えていた。
本当の本当の最後、ふたりがまたステージを降りて、並んでこちらに一礼した。なんだか新郎新婦みたいだった。同じような恰好をしているのにやっぱりよっすぃ〜が新郎に見えた。まさにふたりの新しい出発、という晴れがましさ、その美しさ。次に向こう側に向かって一礼し、そのまま出口へ向かい、もう一度振り向いて、最後のおじぎ。